TraceTrainerの発端

TraceTrainerTraceTrainer

認知心理学に基づいた効率的にトレス練習をするツール

絵の講座や絵の上手い人の解説を読んでいると「模写はとても大事だー」と言っていることが多いのですが、 毎日模写しているのに全然上手くならないーといってる人をけっこう見かけます。

じゃあなんで上手くならないのか考えてみたところ、無意識的にやっているから記憶(知識)として残らない のではないか?と推測しました。

ということで、強制的に考えて描かせるようにしてしまえ!なツールを作ろうと思ったわけであります。

TraceTrainer上達理論

なぜ記憶に残らないのか

眼から入力された情報はアイコニックメモリ → 作業メモリ → 長期記憶といった段階を経て記憶が蓄積されます。
アイコニックメモリとは0.5秒程度保持できるメモリであり、目にはいった情報がそのまんま入っています。
そして、ここから選ばれた情報だけが作業メモリへと移され、長期記憶へと移っていきます。なお長期記憶へと移すためには作業メモリ内でその情報を活発にさせないといけません。
ここで、単なるトレスでシュシュッと無意識に描くと、0.5秒も保持しているアイコニックメモリを利用するだけで済んでしまうので、 作業メモリへと情報を送らないで線を描くことができてしまい、記憶に残らないのです。

ペン先非表示・ゆっくり
本ツールでは、アイコニックメモリだけで済ませないようにペン先を非表示にし、これ以上画像を見れないようにしています。
そしてペンをゆっくりとしか動かせないので、時間の経過と共にアイコニックメモリに入った情報は消失します。 なので、ちゃんと線を描くためには画像の線情報を作業メモリへと送り、維持しながら描くことになります。
そして作業メモリで維持しようと活発化させることによって記憶として定着していきます。
そういうわけでペン先非表示・ゆっくりという条件下で、できるだけ長い線を描くことが大事になります。

以上の説明から分かるように、線 つまり形状を知識として得ることを目的としているので、既に人体などのあらゆる物体が頭の中で グルグルできるぐらい理解している人にとってはあまり意味がないツールですね。 ですが、腕の曲線やシワの描き方といった形を知識として持っていない人にとっては有意義なツールのはずです。 ただし、このツールでは部分的な線がメインなので、表面情報や全体のバランスがあまり鍛えられないのがちょっと残念です。
全体のバランスの練習は30秒ドローイングさんの方が向いているのかなーと思います。

ということでダラダラと説明いたしましたが以上になります~。
作成者の私が1ヶ月1枚を続けたところ、上達しました(と思います)。
なのでぜひ1ヶ月続けて見てください before afterをすると面白いかも?

ではでは

  
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